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連続フォーラムの趣旨

セーフ・トラベル・セミナー番外編  連続フォーラム

  

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、ほとんどの航空会社が運航を停止し多くの国が出入国の制限をしています。感染の終息が見通せない中で、海外に向けたNGO、大学高校のスタディツアーは中止せざるを得ない状況が続いています。すでに2020年8月9月のすべてのツアーが中止となり、今秋の実施もほぼあり得ない状況です。再開は早くて2021年の春、状況によっては2021年の夏以降になるのかもしれません。スタディツアーは、いつから実施できるのか? 情報をどのように集めるのか? 検討すべきポイントは? 判断の基準は? 感染時、発症時の対策は?・・・・ツアーを再開するとなると、これまで想定していなかった数多くのハードルが次々と浮上します。

 

再開を見通した連続フォーラムを、早急に!

セーフ・トラベル・セミナーは、NGO、大学高校のスタディツーの企画運営の担当者を対象に、これまで毎年4月に東京と関西で実施してきました。2007年に始まったセミナーは、スタディツアーを安全に実施するために、感染症、旅行保険、旅行業法の専門家を講師に招いて具体的な事故事例から学び、安全な運営に向けた対策を共有する作業を繰り返してきました。セミナーのテーマとしてとりくんだ、マラリア、デング熱、狂犬病、腸チフス、コレラなどの感染症に関する情報は、予防だけでなく事故発生時の対応にも役立ってきました。2020年4月は新型コロナウイルスの感染拡大を受けてセミナーを中止しましたが、外出自粛の規制が緩和された7月になって「ツアーの再開を見通したセミナーを、早急に!」という声がこれまでの参加者から届いています。この声に「今こそ、セーフ・トラベル・セミナーの出番だ」と背中を押され、これまでのセミナーで共有された情報と経験の蓄積をいかして、差し迫った課題である「ポストコロナ時代のスタディツアー」の可能性を探る取り組みを始めることにしました。

 

セーフ・トラベル・セミナー(番外編)として

これまで、関西におけるセーフ・トラベル・セミナーは龍谷大学ボランティアNPO活動センター、特定非営利活動法人関西NGO協議会、株式会社マイチケットの、三者の共催として、東京のセミナーは特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会と株式会社マイチケットの共催で実施してきました。

2020年4月に(株)マイチケットが廃業したことにより、今後のセーフ・トラベル・セミナーの主催については新たな調整が必要になります。(株)マイチケットの役割を引き継ぐことを想定した一般社団法人CASA de UMEが11月には設立されますが、「ポストコロナ時代のスタディツアー」をテーマにした情報交換の場についての社会的な要請は差し迫ったものです。早急に開催するために、これまでのセミナーの主催者の了解を得て、今回の連続フォーラムはセーフ・トラベル・セミナーに関わってきた山田和生と榛木恵子が個人として呼びかけることにしました。セーフ・トラベル・セミナーの番外編である今回の連続フォーラムは、これまでセミナーに参加した、NGO、大学高校に参加を呼びかけます。

来春のスタディツアー再開を見通して解決しなければならない課題はあまりにもたくさんあります。連続フォーラムは再開の道筋を見いだすまで繰り返して開催し、ハードルをひとつずつ越えてゆく予定です。ひとつのNGO、ひとつの大学高校でできることは限られています。具体的な課題を解決して、実際に機能する、役に立つ危機管理の態勢を整えるために、スタディツアーに関わる様々な人々の智恵と力を結集し、共有する作業をはじめます。

事故対策シミュレーションについて

今回の「ポストコロナ時代のスタディツアー・連続フォーラム」は、解決しなければならない課題の共有とその解決策を探ることを目的としています。さらに次の段階として、フォーラムで共有された課題をそれぞれのNGO、大学高校で解決するためには、危機管理態勢の整備が問題となります。事故の際に危機管理態勢が機能するのかを点検するためには、具体的な事故を想定したシミュレーションを徹底する必要があります。

これまで(株)マイチケットが実施してきた事故対策シミュレーションは、11月に設立予定の一般社団法人CASA de UMEが引き続き実施する予定です。ポストコロナ時代のスタディツアーは、今までとは異なる新たなリスクに対応する危機管理態勢が求められます。事故対策シミュレーションの重要性は今までになく大きなものとなるはずです。

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